府中 子どもたちの未来を考える会

「府中 子どもたちの未来を考える会」は、福島原発事故を機に、東京都府中市で子どもたちの健康を気遣う大人たちが、ゆるやかに繋がって出来たネットワークです。

 

事務局:fuchukodomo311@gmail.com

会員で最近MLを受け取れていない方は、事務局までお知らせください。

 

【府中 子どもたちの未来を考える会/府中計測ネット】は下記で測定値や活動報告を公開しています: 

http://fuchukeisokunet.jimdo.com/

 

子どもたちの未来を考える

東北大震災で被災されました方々、お身内、お知り合いが被害に会われ、または亡くなられた方々に、心よりお見舞いお悔やみを申し上げます。また、原発事故の現場で収束に向けて務めていただいている方々、被災された方々への支援と被災地の復興に向けて動いていらっしゃる方々、未来に向けて前向きな情報を発信し、行動を起こされている方々に心から感謝申し上げます。

 

3月11日以降、みなさまの人生に起きていることはいかがでしょうか?日々の暮らしの中でしっかりとご自分をお保ちでしょうか?現実の暮らしの中で様々なレベルにどのように対応していくのか、それぞれのご家庭で「いまここで生きること」への問いかけをお持ちのことかと思います。現実感の違いや温度差もあるかとは思いますが、私たちは今、次の世代に顕現されようとしている時代の大きな変わり目に遭遇しています。先行き不透明な社会情勢の中で生じた原発事故。そのただ中で最大の関心は「子どもたちの未来を考える」ことです。これから先、私たちは放射能と長く関わる年月の中で、子どもたちを守り、未来を奪うことのないよう、取捨選択していかなくてはなりません。そのためには、子どもたちの心と身体の健康を守り、子どもたちが遊び育つ場や地域と対話する必要があります。小さな子どもを持つ小さな市民の会「府中 子どもたちの未来を考える会」は、勉強会を通じて学び、みなさまと一緒に「子どもたちの未来を考える」機会を創りたいと発足しました。

 

小さな子どもを持つ親として原発事故を見る・考える・行動する

福島第一原子力発電所の事故について、東京電力は「今後6か月から9か月程度を目標に原発を安定化させ、放射性物質の外部への放出を抑える」(4月17日現在)という収束に向けた工程を発表しました。その後の廃炉工程として、原子炉メーカーは「廃炉までに15年以上に及ぶ相当の期間を要する」としています。福島第一原発の1号機から4号機について水素爆発の危険性は収束していません。テレビでバラエティ-番組が再開されても、事態は好転していないのです。予断を許さない状況のままで、膨大な放射性物質が毎日放出され、累積し続けています。

 

「レベル7」とされたことにより、事態の深刻さは誰もが認識することとなりました。チェルノブイリ事故との比較で、放射性物質の放出量が少ない、高濃度汚染地域が狭い(4月20日現在)という専門家の判断やマスコミの報道がありますが、海洋汚染は史上最悪であり、福島県の一部の市町村では、チェルノブイリ以上の土壌汚染が検出されています。原発事故後に示された政府からの暫定基準値は、事故以前と比較すると信じられないほどの大きな数値が設定されています。(※注1) 首相官邸ホームページに発表された「チェルノブイリ事故との比較」(4月15日)で、周辺住民についてこう書かれています。『チェルノブイリでは、高線量汚染地の27万人は50ミリシーベルト以上、低線量汚染地の500万人は10~20ミリシーベルトの被ばく線量と計算されているが、健康には影響は認められない。例外は小児の甲状腺がんで、汚染された牛乳を無制限に飲用した子供の中で6000人が手術を受け、現在までに15名が亡くなっている。福島の牛乳に関しては、暫定基準300(乳児は100)ベクレル/キログラムを守って、100ベクレル/キログラムを超える牛乳は流通していないので、問題ない。福島の周辺住民の現在の被ばく線量は、20ミリシーベルト以下になっているので、放射線の影響は起こらない。』 また、「放射線の規制値と実際の健康への影響」(4月7日)で、暫定基準値についてこう書かれています。『「○○産の○○から基準の○○倍の放射能を検出」という報道を見かけます。一方で「食べても健康影響はありません」とも言われます。基準値を超えているのに食べても差し支えないとはどういうことでしょうか。「基準値」、例えば、食品の暫定基準値は、その食品を普段食べている量(日本人が一人あたりどれほどの量を食べているかという統計があります)を食べ続けても健康に影響が出る線量には到達しないように、それも安全性を見込んだ上で設定されています。ですから、一時的にこの食品を食べても影響はないのです。しかしながら、基準値を超える食品が出回り、長期的に消費者の口に入ることは好ましくないので、市場に流通しないような措置(出荷制限)を取るわけです。』(首相官邸ホームページより転載)としています。六価クロムや薬害エイズ問題で、政府はその責任を認めてきませんでした。暫定基準値が安全な値であるのなら、どうして暫定という数値を決める必要があるのでしょうか?

 

放射性物質は地球上のすべてを汚します。自然も生命も学校も公園も自宅も、身の回りのすべてを汚染します。物質により数週間から数万年という期間で放射線を出し続け、消えることなく蓄積され、動植物の中で生物濃縮され、食物連鎖により数百倍、数万倍という数値で汚染の連鎖が広がっていきます。

 

放射線汚染の影響を最も受けてしまうのは、胎児や乳幼児の小さな子どもたちです。放射性物質が体内に取り込まれ、内部被ばくとして数ヶ月から数十年という期間の後に発病し、遺伝子を損傷します。

 

子どもの健康や育つ環境のことを気にするのは、親として当たり前の事です。子どもたちを基準とした政府や行政からの情報は少なく、とても不明瞭です。福島県の学校で、放射線の影響が大きい子どもたちに、従来基準値の20倍もの被ばくを受容させる文科省や原子力安全保安院の姿勢について強く抗議します。行政の都合で子どもの将来の生命・健康をないがしろにすることは許されないことだと思います。

 

親として大人として、私たちには子どもたちの健康を守る責任があります。子供たちが食べる食物や水、遊びや学校の場、住んでいる町について、今まで以上に関心を持ち、子どもたちの健康や安全管理について知る必要があります。同時に、私たちは子どもたちの未来を守る義務があります。原子力はもういやだけどこれまでの生活を変えたくない、変えられないという方も多いはずです。例えば、オール電化住宅にお住まいの方は同意しにくいかも知れません。生活を変えるというのは容易なことではありません。原発事故以降のエネルギー政策にも様々な考えがあります。原発を即時停止しても、既存の発電方法により必要な電力の供給は可能だという専門家、既存の発電方法では電力が足りないので、移行期間は原発保持という専門家など色々な意見があります。これからのエネルギー政策について市民が声を上げ、国民的議論にしていくのが必要ではないでしょうか?膨大な額の税金を使い、電力会社と政府、関連事業者とマスコミが一体となって安全神話を唱え、 国策としての原子力推進を進めてきたのです。原子力発電とは「子どもたちの未来にツケを回すこと!」この事実を決して忘れてはいけません。子どもたちとの生活を脅かす原発とはこれ以上共生できません。グリーンエネルギーへの転換を求めるとともに、私たち一人ひとりが、生活とそれを支えるエネルギーについて注意深く考え、議論を深めたいと思います。

 

一人ひとり違う考え方や異なる価値観があります。しかし、子どもたちの未来を中心にして考えると、大切なことはとてもシンプルです。子どもたちの成長を見守り、自立の手助けをするのが親の務めであり、保育園・幼稚園・小学校であり、地域社会の在り方です。子ども自身の判断で放射能汚染を防ぐことは出来ません。環境が汚染されていても、砂場や校庭での遊びが子どもたちの楽しみであり、食べ物が汚染されていても、園や学校での給食を拒否することなど出来ないのです。政府や原子力安全保安院の判断にもとづき文科省や厚生省が指針を示します。地域の保育園や幼稚園、学校の大半は、その指針に従った運営を定めます。その指針を問題視する声が市民の間に広がっていますが、そうした間にも子どもたちは被ばくし続けています。

 

放射性物質という目に見えないものと向き合うこと。先の読めないこれからの現実の中で希望を忘れないこと。子どもたちが本来持っている力を信じること。心の声に耳を澄ませば、本当に選ぶべき道が見えてきます。その声に従うには、勇気が必要なこともあります。これから先、原発事故に関わる多くのデーターが公表・検討されてくることでしょう。乗り越えていくために、様々なレベルでの調整は難しい判断を迫られることになるかと思います。私たちは「子どもたちの未来を考える」ことを始めます。大人として、父母として、子どもを愛する市民として、子どもたちが住む町で、子どもたちを守るために必要な知識を勉強し、自分たちが出来ることで行動していきたいと思います。 

 

「府中 子どもたちの未来を考える会」は、福島原発事故を機に、小さな子どもを持つ保護者によって構成された市民有志の会です。日本国憲法第二十五条にある「子どもたちが健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を基本に自分たちの住む地域である府中市での活動を開始しました。会では、個人の思想信条の自由を尊重し、特定政党や特定候補者の支持をいたしません。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私たちは普通に暮らしていても、年間約2.4ミリシーベルト(世界平均)の放射線を受けています。放射線防護の観点から国際放射線防護委員会(ICRP)では、この2.4ミリシーベルトに加えて、一般の人々の放射線を受ける量の限度を年間1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)と定めています。大気中の放射線が地表に落ち、河川や土壌を汚します。結果、野菜や水道水が汚染されます。日本の暫定基準値は3月17日を境に大きく変更されました。

 

(※注1)

●3/17までの日本の基準値 (WHO飲料水質ガイドライン pdf 203-204ページ、表9-3参照)
・ヨウ素 I-131 10ベクレル(Bq/L) 
・セシウムCs-137 10ベクレル(Bq/L

●2011/3/17~2012/3/31
の日本の暫定規制値  (厚生労働省 食品安全委員会発表
・ヨウ素(I-131131  300ベクレル(Bq/L)

・セシウム(Cs-137137 200ベクレル(Bq/L)
・飲料水 300 Bq/kg
・牛乳・乳製品 300 Bq/kg
・野菜類 (根菜、芋類を除く。 ) 2,000 Bq/kg
・飲料水 200 Bq/kg
・牛乳・乳製品 200 Bq/kg
・野菜類  500 Bq/kg
・穀類  500 Bq/kg
・肉・卵・魚・その他 500 Bq/kg

(基準値は成人の値です)

 

●2012/4/1以降の日本の基準値(厚生労働省資料より)

○放射性セシウムの新基準値※
(単位:ベクレル/kg)
飲料水10
牛乳50
一般食品100
乳児用食品50
※ 放射性ストロンチウム、プルトニウム等を含めて基準値を設定